【ガールズバーの話2】男たちのネバーランド

艶のあるブロンドの髪は海外モデルのよう。
まつ毛は長く、大きな栗色の瞳でじっとこちらを見つめてくる。
振り返っても後ろには誰もいない。間違いなく視線は自分をとらえている。
目があうと口角は上がり、小悪魔的な微笑み。

あなたの青春にはこんなブロンドの美少女がいたか?

最近、また新人の女の子が入ってきた。
小悪魔女子大生のRちゃん。

この業界は入れ替わりが激しい。
季節の野菜のよう。時間が経てば品揃えは変わっていく。

僕は少し疲れた30代が好きだ。人生の酸いも甘いも知ってやつれた表情に色気を感じる。
そんな僕のロリコンの扉をロケットランチャーでこじ開けてくるような美少女。
栗色の瞳でじっと見つめながら微笑まれたりしたら、自分の人生はこの笑顔を見るためにあるんじゃないかなんて勘違いしてしまいそう。
世界一周ってなんだっけ。

僕は確信していた。
この子は人気の女の子になるぞ、と。

29歳の僕を簡単にぐらつかせるあどけない笑顔におやじ達は確実にイチコロ。

この子が働いているうちに見にきてほしい。
失われた学生時代が戻ってきたような感覚に陥るだろう。
さえなかった青春にリベンジをするチャンスである。

その瞳は確実にあなたを捉えているし、自宅で寝転がる妻や娘のようにあなたの話に嫌な顔をしない。
『給料が低い』
『臭い、どっかいけ』
なんて絶対に言わない。
しっかりとうなづいて、つまらない冗談にも笑ってくれる。
なんて幸せな時間なんだろう。

僕は40代、50代の男たちがガールズバーにハマる理由が最近になってわかった。
そこは男たちが失われた自尊心を回復するのにはもってこいだし、埋めきれない青春のぽっかりとした穴を埋めるためのネバーランドなのだ。

資金集めのためにバイトをしているのは前にも書いた通り。
世界一周に出るまではまだ時間がある。
それまではガールズバーでの出来事や僕が感じたことを書こうと思う。

男たちのネバーランドがどうやって成り立っているか。
夢の国はキャストたちの絶え間ない努力でなりたっている。
夢見る男たちにはちょっと寂しい現実もあるかもしれないけどね。

このブログが気の強い女マネージャーに見られたとしたら恐ろしい。
とはいえ、来年には海外なのでさすがに逃げ切りだ。
ピンヒールをカツカツと鳴らし、恐ろしいスピードでフロアを闊歩する彼女でも海外までは追ってこれまい。

Rちゃんにどハマりしてネバーランドの住人になっていないければきっと大丈夫だろう。

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