【準備の話3】よく聞かれる質問に関する僕なりのアンサー

「世界一周から帰ったらどうするん?」

最近、よく聞かれる質問だ。
僕は普段の営業の仕事以外にガールズバーでのバイトをしている。
30歳にもなるそこそこの大人がなぜガールズバーでバイトしているのかは、多くのお客さんが疑問に思うようだ。

そして、決まって言われるのは
「その後を考えてから行きなよ」
というお節介の言葉だ。

多分これからも言われ続けるだろう。
なので、今の時点でのその質問に対する考えをまとめておきたいと思う。

歯に絹着せぬ言い方をすれば
うるせー!
お前に関係ないだろ!
ガールズバーにきてまで人の心配してんじゃねーよ!
黙っていつものように女の子と下ネタでも話して鼻の下伸ばしてろ!
余計なお世話だ!ボケ!

というケンカ上等の返答になってしまうけど、ここは一先ずコーヒーでも飲みながら落ち着いて答えたいと思う。

正直いうと
考えてないです。
考えないようにしているとも言える。

理由は2つある。

1つ目の理由は世界一周に対してネガティヴな思考になる可能性が高いからだ。

貯金は?
再就職は?
結婚は?
親の世話は?

少し考えただけでも30歳をこえた僕が世界一周を諦める理由が久々に実家に帰った時の母の料理くらい山盛りに出てきてしまう。

要するに決断に対する不安を煽るだけなのだ。

もちろん、それを考えてしっかり準備して万全の状態で世界一周に旅立つレベル99の旅人さんがいるのは知っている。
しかし、僕はそうではないのだ。

至極、一般的な人間で能力もそれができるほど持ち合わせていない。
そして、不安に足踏みして気付けば30歳になってしまった人間なのだ。

だから正直なところ、帰国後の準備をしたかったけど出来なかったという言い方もできる。

それに、今の僕の気持ちは
もう後回しにしたくない
の一言に尽きる。
普段、猫背の僕もこの時ばかりは背筋がピンと伸びてハキハキと答えられる。

いろんな言い訳をして後回しにしてきたからわかる。
ここで踏みとどまったら今後もなにか別の理由をつけて足踏みする。

だからできる限り考えても無駄なことは考えず、このタイミングで出発するのだ。


2つ目の理由は、事前に決めたやることが、帰国後にやりたいとは限らないと思うからだ。

10年前の僕の中心はホッケーというスポーツだった。
5年前は飲み会というか合コン
3年前は結婚することを考えていた。(思い出すだけで笑えてくるけれど)

その時の自分にはとてつもなく重要だと思っていた(それがないと人生が終わるとさえ思っていた)ことなのに、今の僕にとっては何でもないことになっている。

人は経験と過ぎゆく時間の中で価値観を変化させていくのだ。

世界のいろんな場所に行って、人・文化・自然に触れて自分はどうなっていくのだろう。
大阪での10年の時間ですら僕を変えていったのだ。
それが世界となれば、今のままではいられないだろう。

だから僕は帰国後の自分をきめない。
きっと前もって決めた価値観は重要じゃなくなっているから。

戻ってきた自分が大事だと思うことを優先させたい。
それが何かわからないけれど、きっと僕にはその方があってる。

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