【タイの話1】誰と来るか誰のを見るのか

ザ ビーチ
直訳、そのビーチ

昔、レオナルディカプリオの映画で使われた美しいビーチがタイのプーケットにある。
その映画を見てない自分にとってはどのビーチやねんであるが、インターネットでその美しさを見て行ってみたいと思っていた。

昨日、マレーシアのペナン島から飛行機でタイのプーケットに移動した。
当初は陸路で旅人らしく長距離バスを使って国境越えをしようと思っていたが、飛行機で1時間の文字をみて一気に空路での移動に傾いてしまった。

だって楽なんだもん。


エアアジアの座席の隙間は異次元の狭さでほぼ体操座りだったけど効率的に移動できた。
時間が無限にある旅人が効率を求める意味はおそらくないけれど。


到着後すぐに翌日のツアーに申し込んだ。
ジェットボートは波を切り裂くように海を進んでいく。
大きな波を越えるときは激しく船が浮き上がる。
吹き付ける風が強く顔にぶつかる。
まるでジェットコースターのよう。
これからあの綺麗な海が見れると思うと心も弾んだ。

ただ、ジェットボートの向かい側に座るモアナを巨大化したような黒人女性がビキニからラッキースケベのかけらもないほどおっぱいを露出していて浮ついた心がなぜか沈んだ。
隣の韓国人女性だったら追い風だったんだけどな。


ツアーは8時間あったけど、初っ端からいきなりザビーチについた。
プーケット近海とは明らかに違う。
深々としたエメラルドグリーンが一面に広がっていた。
白い砂浜と太陽の光に反射して、波の揺らぎでところどころ色を変えながら海は輝いていた。
言語化が難しい景色を目の前にして、ただただここに来て良かったと思った。


そのあとはシュノーケルや別の島で2時間のフリータイムなど細々と予定が組まれていた。
ツアーガイドの人が笑顔で言う。
「さぁ、1時間自由に魚達とのシュノーケルを楽しんで!」

なげーよ。


正直、1人の僕には10分で良かった。
カップルや家族が楽しそうに泳いではしゃいでいる。
僕はその横で、夜の寝つきをよくするために時折クロールをまじえながら黙々と水の抵抗で身体を消耗させることに時間を使った。
そして、魚も言うほどいなかった。


2時間のフリータイムもなかなかハードだった。
日陰に腰を下ろして海を眺める。
水平線の向こう側に想いを馳せながら時折目線に入るプリケツ西洋人をぼんやり眺めた。

「旅行はどこに行くかじゃない、誰と行くかだ」
という言葉を思い出した。
確かにそうかもしれないと少し寂しくなった。


ツアーが終わり再びジェットボートに乗り込む。
行きよりも速いスピードで進んでいく。
顔に当たる風に目を細めながら必死に船が進む方向を見続けた。

レオナルディカプリオなんて関係ない。
いつかきっと振り返るとき。

ポロリが韓国人美女じゃなくモアナなことに怒りを覚えたところ。
目の前に広がるエメラルドグリーンを形容する言葉が見つからなかったところ。
こういうリゾートは恋人や家族と思い出を作りにくるところで1人できて西洋人のTバックを眺める場所じゃないと知ったところ。


やっとどこやねんから抜け出せた。
今日からここは僕にとって

ザ(ポロリが韓国人美女じゃなくモアナなことに怒りを覚えたところ。目の前に広がるエメラルドグリーンを形容する言葉が見つからなかったところ。こういうリゾートは恋人や家族と思い出を作りにくるところで1人できて西洋人のTバックを眺める場所じゃないと知ったところ。)ビーチだ。

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